消防士のメモ

消防職員8年目のこぜタローと申します。消防職員として必要な知識・技術・経験など日々学んだことを復習するために覚えたいことを書き込んでいきます。目標は1年間上司に叱責されないことです。

ホース延長訓練 ②

ホース延長訓練についてまとめていたら長くなってしまったので、二つに分けました。

 

注意事項
ホース積載
実災害におけるホース延長は、ホースの積載方法、保持方法等を確認している暇がないことから、交替時等の機会と捉え、自らが延長する可能性があるホースについてその積載方法等を必ず確認するとともに、ホースの積載方法により迅速な延長が可能となることを理解する。

余裕ホース
消防活動では、火災状況の変化に応じ、筒先を移動して注水の効果を最大限に高めなければならない。
したがって、ホース延長に際しては、筒先の移動に配意したゆとりのあるホースを準備しておく必要がある。これを余裕ホースという。余裕ホースは、火災建物から少し離れた活動の障害にならない位置で、ホース線を蛇行させるような形でとる。

ホース増加
余裕ホースを延長しても長さが不足するような筒先の移動をするばあいは、ホースクランプをしようするか、又は送水を停止してホースを増加する。
ホースから漏水したときの処置
ホース内には高い圧力のかかった水が流れるので、漏水した場合、住民等に被害を生じさせるとともに送水圧力を損失することになる
この場合、小さな漏水であれば漏水防止バンドをしようする。漏水防止バンドがなければ布やロープを使用する。
大きな漏水であれば、速やかにホースを交換して、漏水を放置することのないように注意する。

予備送水
ホース延長完了直後から注水が開始できるように、ホース延長が完了する直前から徐々に送水を開始することを予備送水という。予備送水が早すぎるとホース延長の障害となる。この場合には、送水を停止するかホースクランプで水をとめておく。
安全管理
つまづき、転倒、指の挟まれとうに注意する。
火災に気をとられ、ほかのホース延長等によるつまづき・転倒および歩行者との接触に注意する。特に、狭い場所では、人やものとの接触事故に注意する。
ホースの吊り上げじには、落下又は窓ガラスにあたらないように注意する。
塀をこえるときは無理な飛び降りをしない。

事前準備
ホース延長訓練については、活動服で実施する場合と防火衣完全着装で実施するばあいでは体全体の負荷、脇の締め具合、走り方等の感覚に大きな差があることから防火衣完全着装での実施が望ましい。
各車両のサイドボックス等の通常積載位置からの延長訓練を実施するため、実災害出動に備え訓練用のホースを準備して実施する。
各隊員は、訓練実施前にホース延長に関する資料を参照し、事前学習に努めてから訓練を実施する。