消防士のメモ

消防職員8年目のこぜタローと申します。消防職員として必要な知識・技術・経験など日々学んだことを復習するために覚えたいことを書き込んでいきます。目標は1年間上司に叱責されないことです。

予防技術検定 危険物 対策

第一類危険物 (酸化性固体)
性質
第一類の危険物は、無期の不燃性固体であり、化合物中に酸素に含有し強い強化性を有する強酸化剤である。
加熱、衝撃、摩擦等によりエネルギーが与えられると分解し、酸素を放出して還元剤である可燃物等を酸化する。
可燃物等と接触し、または混合された状態では混触発火、爆発の可能性もあり、燃焼が起きれば激しく燃焼し、爆発的な燃焼にいたることもある。
燃焼試験及び落球式打撃感度試験により危険性を判断する。※粉粒状以外の物品については大量燃焼試験及び鉄管試験を実施

火災予防対策
貯蔵、取扱い、運搬にあたっては、加熱、衝撃、摩擦等を避け、分解を促す物品との接触も避ける。
可燃物等酸化されやすい物品と隔離し、火災危険のある場所から離れた冷所に貯蔵する。

第二類危険物 (可燃性固体)
性質
第二類の危険物は比較的に低温で着火しやすい可燃性固体であり、燃焼速度も速く、小ガス炎着火試験によりその危険性を判断する。
鉄粉、金属粉、マグネシウムについては、水または酸と反応して可燃性ガス(水素)を発生する危険性も有する。
引火性固体は常温(40度以下)で引火危険性を有する固体であり、引火点測定試験(セタ密閉式引火点測定器)により危険性を判断する。

火災予防対策
貯蔵、取扱い、運搬にあたっての予防対策としては、炎、火花、高温体との接近または加熱を避け冷所にて保管し、酸化剤との接触混在を避ける。鉄粉、金属粉、マグネシウムについては、水または酸との接触を避ける。さらに引火性固体は、発生蒸気による可燃性混合気の形成を防止する。
消火方法
消火方法としては、赤リン、硫黄は水系の消火剤による冷却消火が有効であるが、鉄粉、金属粉及びマグネシウムについては、水との接触により爆発する危険性があるので乾燥砂等による窒息消火を行う。この点からほかの第2類危険物とは同一の部屋に貯蔵しないことが望ましい。

第3類危険物の概要 (禁水性自然発火性物質)
第3類の危険物は固体または液体であって空気中において自然発火するもの(自然発火性物質)及び水と接触して発火し、または可燃性ガスを発生するもの(禁水性物質)であり還元性物質である。

黄リンのように自然発火性のみを有するもの、あるいはリチウムのように禁水性のみを有するものもある。
第3類の危険物にはカリウム、アルキルアルミニウムのように科学的に非常に活性な物質が多く自然発火性と禁水性の危険性を併せ持つものも多い。
ナトリウムのような禁水性の物質には、発火温度は常温より高くても空気中の湿度により自然発火する危険物を有しているものもあるので、自然発火性と禁水性とは第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)として同一の類で扱われる。
危険物の判断は自然発火性試験及び水との反応性試験による

火災予防対策
貯蔵、取扱い、運搬にあたっては、自然発火性物質は火源との接近、加熱を避け、空気と触れることを防ぐ必要がある。また、禁水性物資は水との接触を避ける必要がある。消火困難性も考え、小分けして貯蔵することが望ましい。

消火方法
消火方法としては第3類危険物の消火は非常に困難であり、大量の乾燥砂等による酸素除去による消火を行う。

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