消防士のメモ

消防職員8年目のこぜタローと申します。消防職員として必要な知識・技術・経験など日々学んだことを復習するために覚えたいことを書き込んでいきます。目標は1年間上司に叱責されないことです。

救助活動時の応急処置と救急隊との連携

救助隊になって日常の業務で救助訓練をしていても、救急隊との連携を訓練で実施することは滅多にないので、本に書いてることをまとめてみました。

 

救助活動時の応急処置と救急隊との連携

1、 活動時全般における留意事項
1 要救助者の心理状態に配慮した言動や対応をとる
2 救出時における要救助者の移動・動揺は最小限にとどめ、症状の悪化防止、苦痛の軽減につとめる。
3元気付けや励まし等の言葉をかけ、要救助者を安心させ、落ち着かせるとともに、意識状態等の容態の変化に留意しながら、継続して観察する。
4活動による受傷が危惧される場合には、毛布等による保護を行う。
5要救助者には出血状況、事故の凄惨さなどを見ることによる精神的動揺をふせぐため目隠し等を行うほか、応急処置を行う場合には事前に説明をする。
6負傷部位や顔面を汚れた手袋等で触れないようにする。また、隊員自身も感染防止に留意する。
7要救助者を一般人やマスコミ等にさらすことのないよう配意する。

現場把握
救助現場では傷病者に接触する前に、必ず現場の把握を行うものとする。
1、 感染予防の確認
2、 消防隊用感染防止衣、感染防止手袋、感染防止用ゴーグル、N95マスク装着
3、 安全確保
ア車両停止位置の安全確保 イ火災、有毒ガスの危険性を排除 ウ事故車両のエンジン停止、動力機器等の電源停止 エ低所等ではガス検知器で酸素濃度等確認 オ犯罪の危険性がある場合は警察官の要請
4、 傷病者数の確認
5、 応援要請の必要性
ア 救急隊 原則として倒れている人数、閉じ込められている人数分の救急隊増強要請をし、初期評価後必要部隊数に必要部隊数に切り替え
イ 救助隊 救出困難、低酸素場所等、救助するのに資機材を要する場合
ウ 消防隊 火災、有毒ガス等、二次災害の危険性がある場合
エ 医師 救出に長時間を要する場合で、現場にて医師の処置が必要な場合
6、 必要資機材の確認
感染防止用具、脊柱固定具、その他応急処置に必要な資機材。
7、 受傷形態確認
ア 車両破損状況確認 ハンドル変形、フロントガラス、ボンネット等の確認
イ シートベルト装着、エアーバック作動確認
ウ 事故に関連する周辺環境の状況確認。
救助現場における救急隊との連携活動
救助現場における救急隊との情報の共有
救助隊と救急隊のうちどちらが先着するにせよ、先着の部隊は後着の部隊に対して入手した情報を遅滞なく送り、後着の部隊は、その情報をもとに自隊の資器材準備、活動方針の決定を迅速に行うことが可能となり、結果として活動全体がスムーズに進むことになる。よって、救急隊より早く先着した場合は、要救助者の傷病状態や救助方法、救出所要時間等を後着の救急隊へ無線等により情報提供し、この逆の場合は、先着の救急隊からこれらの情報提供をうける。