消防士のメモ

消防職員8年目のこぜタローと申します。消防職員として必要な知識・技術・経験など日々学んだことを復習するために覚えたいことを書き込んでいきます。目標は1年間上司に叱責されないことです。

消防職員初心者の指導について

私自身が指導するためというよりも指導する側の気持ちをしれば、怒られる回数を少なくできるのではないかと思い、まとめてみました。

 

消防職員初心者の指導

初心者の犯しやすいミス
現場の経験や訓練が不足しているため、見落としや聞き誤りが多い
自分で判断して、誤った行動をしてしまう。

行動にいつも余裕がなく、一つのことに注意が集中しやすい傾向にある。
いわれたことしかできず、応用が利かない

指示を受けて慌てて行動しがちである。
はいと返事はいいが、よくわからなくても行動してしまう。

いわれたこと以外の状況になると、迷い、タイミングを失する。
いわれたことと違うと、行動できなくなる。また、指示がないとその場に立ち尽くす。

受傷事故や機器損傷の状態になってから気づくことが多い。
事故が起きてからの報告となる。ことの重大さがわからない。

初心者の対応

所属に配置された直後の修了配置者は、災害現場などのシナリオのない場面に遭遇すると、経験がないために、どうすればよいのか、とまどうばかりである。

重要なポイント
基本に忠実な迅速かつ的確な行動の訓練を繰り返し練習する
反復訓練の重要性を認識する。
責任ある任務付与は慎重にする。
簡単に災害現場で筒先等の担当者にしない。訓練等で十分な経験を積ませてから実施させる。

一呼吸後の行動を実行させる。
現場で落ち着くことの大切さを認識する。

指さし呼称の励行
一呼吸効果と確実な判断・動作のために実施させる。

注意のもつ意味

注意とはどういうことですか?と聞かれたときに、すぐに答えることができる人は少ない。注意とはひとことで言えば、危険から身を守るために隊長として今、最も重要な情報は何かを探し出す心構えであり、それを声にだして指導することである。心の構えは脳の働きそのものであり、脳の働きが良好な状態にならなければ、注意力もよくならない。

なににどうするという具体的な指示や注意でないと、隊員にとっては馬の耳に念仏となる。これでは、隊長としての技量が疑われる。
注意の法則性

注意を集中すればほかには注意が及ばない
一つのことに注意が及ぶと、近いほかのものがみえなくなる。
強い注意の集中は長く続かない。
活動の初期に注意したから大丈夫だ、ということは言い難い。
深夜、早朝、疲労などにより脳の活動がさがれば、注意力も低下する。
長時間の活動や、残火処理の活動
いみのあるものだけが注意の対象になる。
関心のないものは無視される。
あらゆる消防活動に注意が大切なのは当然である。

注意の強い集中は3分程度が限度と言われ、これを過ぎると、繰り返し注意のとぎれが起こり、このとき重大な変化があれば、それを見落としてしまう。
訓練指導者は、この注意のもつ重要性を認識し、隊員のとぎれが起こるとき、注意喚起する必要がある。